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重点テーマについて

平成22年度(2010年度)より、研究・実践活動の効率化と成果の集約化を図るため、各年度に取り組むべき重点テーマを定め、その年度に開催されるシンポジウムをはじめ、研究・実践助成の選定及び諸活動に反映しております。

過去の重点テーマ

2019年度重点テ−マ

「おとなのための住まい学」―住生活のリテラシ−向上のために―

研究運営委員会 委員
碓田 智子(大阪教育大学 教授)

高校までの学校教育での「住」の学習は、安心・安全に住むための力を身に付け、自立した住まい手になるためのものです。生活者としての住生活のリテラシーを身に付ける学習といえます。しかし、学校教育での「住」の学習については、家庭の住宅事情が反映され取り扱いにくい、子どもが実際の住まいや住生活で改善できることが少ない、体験的な学びがむずしいなどの理由により、学習の困難さや課題が多くの研究で指摘されてきました。大学に進んでも、建築学や住居学などを専攻しない学生にとって、「住」について学ぶ機会は非常に少ないといえます。
このような状況の中、私たちの暮らしの中では、適切な住宅の選択や売買・賃借、相続、住宅の建替え、子育て期の住まい、高齢期の住まいの選択、大規模災害後の住まいの再建など、「住」に関わる知識は、おとなになって人生のステージで岐路に立ったり、問題に直面して初めて必要となるものが少なくありません。そのため、「住」についての知識は、日常生活の中の「経験知」だけでは得られにくい側面を持っています。加えて、「住」については専門的な内容が多く、市民と住宅の供給者側との間の情報や知識量の格差が大きいことも指摘されています。それが、「住」に関して様々な問題が発生しやすい要因にもなっています。さらに、「住」の課題は、超高齢社会、介護、子育て、福祉、環境、コミュニティなど、現代の生活を取りまく諸課題と密接につながっています。住まいや暮らしが変容していく中で、居住文化の次世代への継承も大きな課題です。
このように「住」に関わる知識の特質を踏まえると、複雑な現代生活の中で主体的に住生活を営むためのリテラシーを問い直す必要があると考えます。今回は主としておとなを対象に、住まいと生活の変化の中で、主体的な住生活を営むために市民が身に付けるべきリテラシーとは何か、住生活のリテラシーを向上させるにはどうすればよいか等について、新たな展開につながる研究と実践を期待します。

〈研究テーマ設定のためのキーワード(参考例)〉

  • 住まい・まちづくり学習
  • 住まい・まちづくりの主体形成
  • 住情報
  • 居住文化
  • ライフステージと住まい
  • 住まいの基礎知識
  • 住まいづくり

「おとなのための住まい学」研究委員会(委員五十音順)

委員長
碓田 智子 (大阪教育大学 教授)
委 員
岩前 篤  (近畿大学 教授)
瀬渡 章子 (奈良女子大学 教授)
檜谷 美恵子(京都府立大学大学院 教授)
弘本 由香里(大阪ガス株式会社エネルギー文化研究所 特任研究員)
宮内 貴久  (お茶の水女子大学 教授)

2020年度重点テーマ

シェアが描く住まいの未来

研究運営委員会 委員
岡部 明子(東京大学大学院 教授)

ひとり暮らしより楽しそうで割安なら一石二鳥と考え、気楽に住まいシェアする。他方、子どもが巣立って余裕ができて、専用住宅だった家の一室をギャラリーやカフェなどにして、住まいシェアする。住み開きとも呼ばれる動きだ。あるいは、空き部屋を宿泊客に提供したりする。
日本では、プライバシーが確保されていることが当然の時代になって、人間的な居住が満たされた上での、さらに豊かな暮らしを手に入れるためにシェアが魅力的に見えるのだろうか。
住まいに限らず、情報ネットワークがインフラとなって、眠っているモノやサービスを個人間でやりくりするシェアリングエコノミーを活用すれば、人口減少社会でだぶつく空き家などの対策になると期待されている。
しかし、そもそも村落共同体ではシェアは逃れることのできない必然だった。また今日でも、地球規模に格差が拡大するなかで、世界的にみると喫緊の住宅問題は、途上国大都市のスラムにある。スラムでは、どこの家も知人や親戚と住まいシェアしている。また、トイレやキッチン、洗濯場など住宅機能の一部を複数家族で否応なしにシェアすることを強いられている。狭い家は、商品やお惣菜をつくる仕事場でもあり、住まいシェアしている。豊かになるにつれて、シェア社会から脱して、住機能の揃った理想の住宅を求めてきたはずだった。
シェアが進めば経済活動もその分拡大すると楽観しがちだが、シェア経済は所有を基盤とした資本主義経済と根本的に相容れず、むしろインフォーマルセクターと相性がいい。スラムに暮らす人たちは、劣悪な住環境下、当たり前に空間をシェアし、シェア経済で生業を見出している。
先進国で高齢化・人口減少が問題視される一方、途上国都市で人口増加とインフォーマル居住が課題となっている現代、シェアの進展は、私たちをどんな社会に導こうとしているのか。そして、住まいはどうなっていくのだろうか。

〈研究テーマ設定のためのキーワード(参考例)〉

  • シェアリングエコノミー
  • 所有と利用
  • 用途の複合化
  • 空き家、空き地
  • コミュニティ
  • インフォーマル、フォーマル

「シェアが描く住まいの未来」研究委員会(委員五十音順)

委員長
岡部 明子 (東京大学大学院 教授)
委 員
小川 さやか(立命館大学 准教授)
門脇 耕三 (明治大学 専任講師)
山道 拓人 (ツバメアーキテクツ 代表取締役)
鈴木 亮平 (NPO法人 urban design partners balloon 理事長)
前田 昌弘  (京都大学大学院 講師)