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ごあいさつ -年度はじめにあたり-

道江紳一(写)

平成31年度および令和元年度の期首にあたり、ごあいさつ申し上げます。
住総研は2011(平成23)年に公益法人制度改革のもと、一般財団法人として新規スタートを切ってから8年目を迎えております。引き続き、皆さま方のご支援をよろしくお願い申しあげます。昨年度からの創立70周年記念事業も順調に実施され、後半の活動に取組んで行く予定でございます。

ご存じのように、今年の5月1日からは「人々が美しく心を寄せあう中で、文化が生まれ育つ」という意味が込められた「令和」と言う新元号に変わります。
住総研もそうした新しい時代に相応しい、明日への希望が見出せる「文化の発信」「社会への提言」を心がけていきたいと考えております。
住総研は定款にありますように「住まいに関する総合的研究・実践並びに人材教育を推進し、その成果を広く社会に還元し、もって住生活の向上に資すること」をミッションとし、また、毎年定める重点テーマをヴィジョンとしてその活動を行っており、「研究」と「実践」の2つが軸となっております。そうした観点からの情報発信や提言をしていくという事でございます。

昨年度は創立70周年記念事業の一つとして記念シンポジウム「住宅研究のフロンティアはどこにあるのか」を開催致し、その記録を住総研住まい読本「未来の住まい」としてこの3月に上梓致しました。10年後の私たちの住まいはどのように変貌しているのか、住宅研究はどこへ向かうのか、その課題と解決へ向けた提言が書かれています。
また、重点テーマとして委員会で調査・研究し、シンポジウムを行ってきた成果が「住まい読本」として発刊されます。「住宅の世代間循環システム」(4月)「壊さないマンションの未来を考える」(5月)の2冊は現在の住宅や分譲マンションの課題と今後の解決への示唆と提言が多く盛り込まれておりますので、是非お読み頂ければ幸いでございます。

この8年間は重点テーマを毎年度設定し、委員会による調査・研究をしておりますが、今年度は「おとなのための住まい学はなぜ必要か」をテーマとしたシンポジウムや出版の準備をしております。一般市民の住宅や建築に関する基本的知識のリテラシー向上、主体的な住生活へ向けての課題への提言をする予定です。また、「シェアが描く住まいの未来」研究委員会の継続および新たに「あこがれの住まいと暮らし」研究委員会の立ち上げを致します。

既に45年間続けている研究・実践助成も今までの総計が一千件を超えました。「研究・実践助成」と名称を変え、より多くの実践を伴い、社会に対する貢献が目に見える形となった研究や実践に対しての助成を推進し始めておりますが、本年度も 創立70周年記念事業の一環として例年より助成件数を数件増やしておりますので是非ご応募ください。また、5年目となります「博士論文賞」も継続していく予定です。

また、「すまいろん」では、2月の特集テーマ「かしこいエコリノベ」に続き、今後は「まちをつなぐ館(やかた)」(8月予定)、「身軽な住まい方(仮題)」と、今年度も2冊発刊する予定です。それぞれ誰にも分かりやすく、実践にも役立ち、楽しめる本になっておりますので多くの方にご購読いただけますと幸いです。

70周年の記念事業の一つとして「清水組住宅建築図集」(昭和10年、14年発行)に掲載された367件の住宅のうち、現存している50件ほどの住宅の調査・記録・情報発信を目的とした委員会を一昨年度より立ち上げておりますが、調査が終了し、今年度は報告書等をまとめていく予定です。

なお、今までの「住総研 研究論文集」がJ-STAGE(科学技術振興機構:JSTが運用)に昨年度より掲載されており、検索が便利になっています。こちらも是非ご活用ください。実績として昨年度は毎月平均で約5000件が引用されています。また、次世代を受け継ぐ「こどもたち」への「住まい・まち学習 教育実践研修会」も引き続き強化して参ります。

今年度の住総研の活動に一層注目して頂ければと存じます。

2019年4月1日
一般財団法人住総研

専務理事

道江紳一