第133回
(話題)  東京・明治大正の人口問題
(要旨)
明治5年(1872)、『東京府志料』によると、東京の人口は57万余人である。それが江戸末期の120万人に回復するのが、明治22年(1889)である。このことは『東京市統計書』で分かる。さらに東京15区推定適合限度人口の200万人を越えるのが明治39年(1906)以降である。
その後、明治41年(1908)に人口の50%を越える人たちが全国各地から東京に流入する。この人口実態は市政調査から分かった。またこの調査では、大工、左官、煉瓦積、屋根職、畳職、建具職、土方等々土木建築業関係者の15区別人口も、明らかになった。
関東大震災以後、近郊農村が都市化する実態も紹介され、巨大都市東京の人口動態の実情が報告された。