2022実践研究報告集No.2122
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a. オーダーメイド家具の製作︓事前申し込み制により,WS当日までに利用者のつくりたいものをあらかじめ把握し運営者よりデザイン案を作成,利用者と調整しデザインを決定し,必要資材を運営者にて調達する。あるいは利用者からの持込み資材も受付ける。WS当日に利用者と共に製作する。半日~1日程度で製作可能なものを基本とする。b. ものつくり体験(スツールの製作)︓とにかく何か作ってみたいという利用者向けに運営者考案のスツールを一緒に製作する。事前申し込み制。c.レンタル工房(工具付き)︓誰でも利用できる工具付きの作業場として開放。(事前予約者優先)d. DIY相談窓口︓住まい環境の問題やDIYでの解決方法に関する相談アドバイスを行う。予約不要。e. 休憩所︓公園の一部として,おしゃべりや交流に利用できる休憩所として開放。写真3-1. 荷台ユニットの設置と荷積み写真3-2. 防音ブースの組立写真3-3. 麻布をかけて完成2.2.2 DIY 工房Carの設計 上記プログラムより,住宅地路地なども通行・旋回可能で仮設工房の資材を積み込める2tトラックを母体とし,防音ブースとトラック荷台(工具収納)の間に天蓋を掛け渡すデザイン(図2-1,2-2,写真2-1)とし,「DIY Stand」と名付けた。防音ブースは,パネルユニットで構成し,全体をイベント当日朝の数時間で組み立てられるものとした。(撤収も同様。)パネルユニット,テーブルなど全てをトラック荷台にある工具ユニットに収納し移動可能とした。DIY Standは運営者によりセルフビルドを行い,その製作過程を公開し,広報として利用した。2.3 WSの実践 WSの概要は次の通り設定した。対象︓兵庫県 明石舞子団地 「近隣への作業騒音問題」「住戸内で作業スペース確保が困難」「退去時の現状復旧」の条件により仮設の作業環境の提供が強く望まれるであろう公営賃貸集合住宅を対象とする。具体的には1970年代に開発された兵庫県最大最初のニュータウン明石舞子団地(神戸市/明石市)のうち,申請者(鄭)自身が居住し,調査協力を得やすいUR管轄部を対象にワークショップを行う。本団地は老朽化,高齢化の問題を抱え再活性化に取り組んでおり,若い世代の入居を見据え入居者が改修を自由に行える住戸の取組みも行われている。実践場所︓団地自治会の協力を得て,人目につきやすい,立ち寄りやすい団地内公園にて行った。WSの内容︓

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