2022実践研究報告集No.2122
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 DIY作業が困難な団地に移動型の仮設DIY作業スペースを設置し,その成果と課題を検証した。DIY工房Carの設計では,防音ブースと工具棚となるトラック荷台の間に広い作業台を配置しその上に天蓋を掛け渡すことで,騒音を抑えつつ,利用者同士の話し合いが弾む居心地の良い空間を実現した。一方で,木部材の反りや重量により組立にかかる時間と労力が課題である。ワークショップの内容では,技術サポート付きのオリジナル家具製作や工房利用に対し幅広い年齢層から需要があった。古材利用の事例もあり,団地内でのアップサイクルシステムの可能性も見えた。しかし,DIY体験で得た技術を利用者同士で伝達する交流は実現できなかった。写真3-4. 木陰下の作業スペース神戸大学大学院工学研究科研究員/鄭 弼溶外間 守咲、石田 卓朗公団住宅居住者を対象とした出張DIY作業スペースの実験26実践研究報告 No.2122

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