2022実践研究報告集No.2028
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写真5-1 制作したテント。高床式になっており,床下にキャスターのついた温床が収納できるようになっている写真5-2 テントの内部表5-1 参加者の感想Uさん(30代,アーティスト)Sさん(30代,イラストレーター)日時 3月19日-20日 気温等 19日22時の外気温:13.2℃ 19日22時の温床内温度:50.3℃ 気温等 20日8時の外気温:11℃ 20日8時の温床内温度:50.8℃ 感想 誰かが寝た後の布団に入ったような気持ちだった。起きた時に強烈な匂いを感じた。落ち葉寝室として実用化してほしい。普段寝てる家が無機質であることに気がついた。一人きりだったがさみしいとは思わなかった。菌が生きていることを実感できたから。 次の人へのメッセージ 日時 3月24日-25日 気温等 24日22時の外気温:8.2℃ 24日22時の温床内温度:39.4℃ 気温等 25日8時の外気温:7.9℃ 25日8時の温床内温度:40.6℃ 感想 快適だった。こたつと違い,暖かさの存在感が過度じゃない。隣に誰かがいるみたいな感じ。匂いが一番印象に残っている。最初はうさぎ小屋の前を通り過ぎる時の匂いだと思ったが,寝ているうちに匂いがわからなくなってきた。仕事上SGDsという言葉が一人歩きしている。人間も自然の一部なのだなと最近思うので,自分と他の存在との境目が気持ちよければみんなハッピーになれる。 メッセージ オモシロイポイント とちゅうからねつ(に夜中は首と顔がちょっと寒い テント内にはフックが意外とたくさんある おい)とじぶん(におい)がまざる 5.1テントの概要 幅900mm×奥行1800mm×高さ600mmの温床の木枠を制作し、札幌での実践と同様,内部に温床を仕込んだ。材料は米ぬか34.8kg,45リットル袋×16の落ち葉(サクラ,ケヤキ,クヌギ、ハクモクレン),稲わら11.8kg(※直径12cm程度の全48束のうち,木枠の内壁に断熱材として打ち付けたものが44束,細かく切って温床内に撒いたものが4束)。 その後温床中央付近の深さ50cmのところに湯たんぽを入れ,温度計を三方の壁から40cmの距離,30cmの深さに挿した。温床の上に木材でテントの骨組みを制作し,札幌で用いたものと同じビニールシートで壁を張り,プライベート確保のために白く塗った。5. 実践《落ち葉温床のテントハウス  に泊まるワークショップ》の内容 3月19日から4月28日かけて東京都三鷹市内の「つつじヶ丘アトリエ」の屋外テラスにて,大人一人が眠れる程度の大きさのテント(写真5-1,5-2)を制作,落ち葉を用いた床下暖房を作り,7名の参加者にそれぞれ一晩泊まってもらうワークショップを行なった。 床には蓄熱材としてテラコッタタイルを敷き,その上に布団を敷いた。5.2 参加者の感想 参加者にはテントと温床の仕組みを説明し,1泊してもらった翌朝に1時間程度のインタビューを行った(表5-1)。

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