2021実践研究報告集NO.2026
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01緑の道 駐車場と緑地を歩車分離し、歩行者が安全に歩ける道を設けた。ベンチや休み石を設置し買い物帰り休むことができ、地域の交流の場となる。01緑の道02桜の道05多機能集会所02桜の道 1列に並ぶ住棟を通路で繋ぎ住棟間の移動を可能にした。この通路は、国道にも繋がっており、高低差がある国道に階段を登らず移動できる。非常時の避難経路になる。休み石来客用駐車場050505子どものエリア保育学童多機能集会所03寄ってかんねトイレ 来客用駐車場に隣接させて設け、様々な人が利用することを想定して計画。防犯性にも配慮し小便器スペースには壁を設けず外部から視線が通る工夫をした。03寄ってかんねトイレ04水の道05(保育園、学童)多機能集会所多機能集会所04水の道 この場所は、住棟に沿って川が流れており、その間に水の道を計画した。ここでは自然に囲まれた環境でリバーサイドウォークをすることができる。05多機能集会所 集会所としての用途以外にも、コミュニティカフェがあり広いテラスがあることで地域住民の交流の場となる。また、非常時には避難所となり、居住空間として1人当たり3.5㎡のスペースを確保している。避難所として計画するに当たってスフィア基準という国際基準をもとに計画を行った。◇上記で述べた地域の核として,市営住宅エリア内に設置され施設は地域住⺠構成も視野に⼊れ図5-1⽇⾒地区市営住宅団地の計画図に設置される施設は,地域住⺠の構成も視野に⼊れた多機能なものにするべきであり,コミュニティの範囲も市営住宅内だけではなく地域全体の活性化に導くことが必要である。例として,精神保健サービスで有名なイタリアのトリエステにあるマイクロエリアでは⼩規模であるが,コミュニティカフェ・学童・ディサービス,精神障がい者の⾒守り・就労⽀援などの機能もあり,地域の⼈々が気軽に⽴ち寄れる施写真5-1イタリアトリエステのマイクロエリア<研究主査>・橋本彼路⼦⻑崎総合科学⼤学教授・博⼠(⼯学)<研究委員>定⾏まり⼦どの機能もあり,地域の⼈々が気軽に⽴ち寄れる施設である(写真5-1)。このような⼩規模で多機能な施設であれば,利⽤も増加を図れるのではないか。当該集会場は⽐較的広い施設であるが,⼩川に⾯した1階に位置しており,図3-12,図3-14に⽰すように台⾵,豪⾬,⼟砂崩れなど,⽔害を⼼配する住⺠にとって有効な避難場所ではない。集会場は⽇常の活性化と災害など⾮⽇常おけ利⽤両⾯から・定⾏まり⼦⽇本⼥⼦⼤学教授・博⼠(⼯学)・平野啓⼦NPO ⻑崎斜⾯研究会理事⻑*当実践研究報告普及版は『住総研研究論⽂集・実践研究報告集』No.48の抜粋版です。参考⽂献は報告集本書をご覧ください。活性化と災害などの⾮⽇常における利⽤の両⾯から計画をすべきである。図5-1は考察の結果を基に, 地域全体の住⺠をサポートする「地域のコア」となり,住⽣活の環境改善を意図して作成した市営住宅団地のマスタープランと施設の計画図である。

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