2021実践研究報告集NO.2026
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4.5結果1) ⾃治会存続の危機表4-1は⾃治会定例会の話し合いの概要である。前述のように市営住宅団地内には7つの⾃治会が存在していたが,すでに2つが消滅している。学⽣居住の⾃治会も⾼齢化がすすみ,以下のような事例から消滅の危機にあることがわかる。◇認知症の疑いのある住⺠について,⽣活の状況や介護の情報の共有をし,住⺠による⾒守りの依頼をするなど,独居⾼齢者の居住を⽀えている。◇共益費未払い者への催促や意⾒の異なる住⺠同⼠の合意など,難しい事柄も話し合いで解決している。◇⾃治会の組によっては⾼齢化により規定通りに集会場の清掃当番ができなくなった組があり,学⽣に改めて⼿伝いの依頼があった。◇各組が選出する役員の⾼齢化が進んで,今後,メンバーの組み合わせやバランスを考えなくてはいけないという話し合いがあった。定例会で床に座れな5.考察公営住宅は住まいのセーフティーネットとしての役割を担っており,低所得者を対象とし低家賃で住まいを提供している。社会の⾼齢化もあり住⺠の多くはリタイアしたりした⾼齢者と家族である。今回は特例として学⽣⼊居が許可された。⽐較的簡易ない⼈が増えたことなど⾼齢化が話題になることが多い。◇⾼齢を理由に,各組から役員を辞退する⼈が増え,選出するのが年々難しくなっている。◇階段を上ることが困難な住⺠には回覧板の順番を変えて対応をしているが今後回覧板が継続でき改修⼯事で若い世代の⽣活にあった住環境を実現することも検証することができた。しかし,社会⼈になった彼らが希望しても新⼈の給料は⼊居規定を超えてしまうし,若者の単⾝者の⼊居は基本的に認められない。若者や⼦育て世代が⼊居できる柔軟なシステムが求められている。◇⻑崎市の敷地であり市営住宅としての利⽤だけ変えて対応をしているが,今後,回覧板が継続できるか不安がある。2) コミュニティの重要性前述のように⾃治会が消滅危機にあっても,定例会などは情報共有や互助を誘引し重要な役割を担っている。◇⻑崎市の敷地であり,市営住宅としての利⽤だけでなく,地域住⺠が求める公共サービスの視点から「地域の核」となることにより,地域全体への貢献を図るべきである。多様な地域住⺠との関わりが増えれば,多世代交流も期待できる。アンケート調査では,災害に強いこと,⾼齢者施設,安全な⼦どもの遊び場,診療所,保育園などが求められていた。表4-1⾃治会定例会で話し合われた概要開始日時参加者内容後半約40分役員7名コロナ禍により連合自治会の開催が中止。規模を縮小した自治会大清掃について,役員内の話し合いにより日時を変更した6/13の集会所清掃の作業は4組住民の高齢化により人員不足であるため学生住民へ集会所要時間前半約5分2021年5月7日20時組の集金を会計部へ提出,自転車置き場の工事開始が予定されているので,普段見かけない人の立ち入りがある。コロナ禍により自治会大清掃を規模縮小して役員のみで行うことを提案し決定した。役員7名月当番7名後半約40分役員7名日時を変更した。6/13の集会所清掃の作業は4組住民の高齢化により人員不足であるため,学生住民へ集会所掃除の手伝い依頼し,学生2名了承した。後半約40分役員7名共益費未払い者への催促とその方法を話し合った結果,自治会の会長が文面で催促をすることにした。共益費未払い者への催促の手紙を送付したことの報告と,その住民の生活情報の共有した。各組から選出す約5分20時2021年6月4日20時2021年7月9日前半組の集金を会計部へ提出,自治会大清掃が役員のみに規模縮小したことを再確認した。前半約10分組の集金を会計部へ提出,平和記念式典一般参加中止と情報提供があった。リサイクル委員決定と任期の問題についての話し合い,退去者の情報の共有した。役員7名月当番7名役員7名月当番7名後半約50分役員7名費紙民る役員の高齢化が進んでいて,今後,役員のメンバーの組み合わせを考えなくてはいけない可能性があると,役員から実感による話しがあった。敬老の日の贈呈品の内容と金額を決定した。後半約30分役員7名各組が敬老の日贈呈品(商品券)の贈呈する住民のリストを作成し提出し,確認した。2021年20時前半2021年8月6日20時組の集金を会計部へ提出,長崎市住宅課から建替について最新情報「建替工事は戸数は半数程度にする形で実施予定であり,はじめに土壌の調査を開始するが,具体的な開始日程はまだ未定で,決まり次第住民に通知する」が報告された。説明の後,住民側からの建替工事についての質問があり,市職員が回答した。役員7名月当番7名長崎市住宅課3名役員7名前半約5分9/21-30まで交通安全運動がある。組の集金を会計部へ提出,敬老の日行事(食事会)の中止決定,自治会に所属する住民に認知症の疑いのあるⅠ氏(女性)のことを近隣住民から自治会で情報共有の依頼があり報約20分後半約40分役員7名Ⅰ氏について,役員が知る更に詳しい情報の共有があった。車いす使用になった住民のD氏(男性)が11号棟から9号棟の車いす専用住居に転居したことが報告された。後半約5分役員7名Ⅰ氏のことについて,担当ケアマネの連絡先など情報を共有(個人情報の保護の観点から役員のみで情報共有)。会長から自治会住民による見守りの依頼があった。2021年9月10日20時2021年10月8日20時役員名月当番7名役員7名月当番7名前半約5分に所属する住民に認知症の疑いのあるⅠ氏(女性)のことを近隣住民から自治会で情報共有の依頼があり報告された。前半約3分組の集金を会計部へ提出。

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