2021実践研究報告集NO.1924
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企画当初は,健康講座の受講とともにその知⾒を実践することを想定し,ボランティア活動への参加を含めて「暮らしびと⼤曽根」の認定を想定していた。しかしながら,新型コロナウイルス感染防⽌のためにボランティア活動への参加を不問にし,健康講座への参加のみで「暮らしびと⼤曽根」を認定することとし,合計28名に認定証を交付した。「暮らしびと⼤曽根」育成健康講座を実践助成期間中に5回開催した。当初は超⾼齢化社会の⼤きな関⼼事である認知症から看取りまでを⾒通した構成であったが,2020年春からの新型コロナウイルス感染症の蔓延を受け,その内容を「ステイホーム」での対応や感染症予防,介護者の⽀援や地域づくりへと変更した。その講座の主題は,健康講座の関連活動として「アザラシ型ロボット・パロ」の「ゆいまーる⼤曽根」での導⼊実験を実施した(写真3-7)。パロを「ゆいまーる⼤曽根」のフロントに設置し,認知症などを抱えた被験者に貸し出し,症状や介護の難易などの効果を測定した。被験者がパロに⾮常に強い関⼼を⽰し,フロントに頻繁に出かけるようになったり,介護職員とのコとした。それぞれの回の様⼦を写真にまとめている第1回⽬を「イントロ及び認知症予防」第2回⽬を「認知症予防としての笑いと⾷事」第3回⽬を「コロナ禍でのコミュニケーションロボットの活⽤」第4回⽬を「家族介護者⽀援」第5回⽬を「医師との対話,地域ボランティア,まとめミュニケーションがスムーズになったりという効果が⾒られた。パロの⼈を惹きつける魅⼒を活⽤することで認知症⾼齢者などの⽣活秩序の創出が期待される導⼊実験結果だった。(写真3-5,3-6,図3-1)。第2回⽬から第3回⽬の間は新型コロナウイルス拡⼤の初期であり対応⽅法が分からず,対⾯型の健康講座の開催ができなかった。受講⽣との接触が減少したために,講座内容や記憶のつながりを強めるために「ニュースレター」を発⾏した。受講⽣とほぼ2ヶ⽉ごとに結びつきができるように「ニュースレ2ヶ⽉ごとに結びつきができるように「ニュースレター」を期間中に5回発⾏した。概要①「暮らしびと⼤曽根」育成健康講座開講②新型コロナ③新しい⽣活様式④コロナ禍での家族介護⽀援⑤「暮らしびと⼤曽根」育成健康講座を終えて受講⽣や社会の関⼼事に合わせた編集内容とするとともに,延べ4名の受講者に記事を執筆してもらい受講⽣の関⼼を引き付ける⼯夫を⾏った。健康講座の参加者は対⾯で105名,オンラインで60名,パロとの触れ合い(後述)に11名の延176名の参加を数えた。写真3-6健康講座(5回)の様⼦②図3-1暮らしびと⼤曽根育成健康講座の概要

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