2020実践研究報告集NO.1923
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4.私有地の公的活⽤4.1⾙⽥公⺠館と農地住⺠たちと共同で制作したファニチャーを使って,実際に私有地を公的に使う実験を⾏う。「⾙⽥の30年後を考えるワークショップ」で思い描いた提案のうちの1つである⾵景を,私有地を有効活⽤し実現することで,今後のまちづくり活動に希望を持って参加したいと思える住⺠を増やすことを主な⽬的て参加したいと思える住⺠を増やすことを主な⽬的として実施した。実験の場として選んだのは,⾙⽥住⺠が集まる際に必ず活⽤している⾙⽥公⺠館と,その隣のS⽒が所有する農地である。いつも住⺠が集まっている場所で開催することで実験への参加のハードルが下がることに加え,農地所有者のS⽒は⾃治会役員を務めており取り組みにも理解をしてくださっていることから,最初に実施する場として最適と判断した。実際に公⺠館前のエントランスとその奥に隣接する農地を活⽤している様⼦を図4­1に,図⾯化したものを図4-2に⽰す。公⺠館前に学⽣と住⺠が共同で制作したファニチャーを並べ,農地までレジャーシートを広げることができたおかげで,⾙⽥住⺠が屋外に集まることができた話を楽しみながらファニ図4-1 ⾙⽥公⺠館とその隣の農地の公的活⽤の様⼦まることができた。話を楽しみながら,ファニチャーを制作した今までの経緯や,この先どんな⾵景を描けそうかという将来のビジョンをイラストなどを使って共有した。そのうえで,今後のまちづくりに継続的に協⼒してくれる住⺠を募った。具体的にどんな役割を持った⼈が必要かをリスト化し,各役割を担っても良いと思った⼈は名前を記⼊できるようにした。例えばをときどき掃除したり,管理をしてくれる⼈」「空き家に置くソファなど,家具を貸してくれる⼈」「コップを貸してくれる⼈」など,具体的で⼩さな役割を挙げ,僅かな貢献が⾙⽥全体の居場所を作り出せることを実感してもらい,名前を記⼊しても居場所を作るという⽬標に対しては,「イベントを企画したり,みんなを招待してくれる⼈」「空き家らった。結果的に,延⼈数で約40⼈が役割を担ってくれることとなった。図4-2 貝田公民館とその隣の農地の公的活用の平面図

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