2020実践研究報告集NO.1923
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次にグループごとにまちづくりに対する⽬標を⽴ててもらった。⽬標を⽴てるにあたって「⾃分と同じ世代のために」,「将来の次世代のために」。「移住者のために」といった3つの視点を与え,それぞれの視点にとってどんな未来が望ましいかを議論し発表してもらった。⽬標は買い物ができる地区にしたい働く場所⽬標は,買い物ができる地区にしたい,働く場所のある地区にしたい,といった具体的な機能の⽬標や,歴史が感じられる地区や笑いの絶えない地区など暮らしの⾵景の⽬標もあった。全体的に,アンケート結果と同じように,活気が失われていくことを課題として捉え,住⺠が集まったり,外から移住者が⼊ってこれる状態をつくることを⽬標として掲げている傾向にあった。最後に,⽬標を達成するために,今ある資源や前年度のワークショップで提案されたファニチャーなど使って⽬の前の⾵景をどう変えられるかをコラージュで表現してもらい,それを全体で共有した(図3-1)。32ストリートファニチャーづくりワークショップ3.2ストリートファニチャーづくりワークショップ「⾙⽥の30年後を考えるワークショップ」で⽣まれた提案を実現するにあたって⽋けている要素のうち,すぐに制作できそうなものを選択し住⺠たちと共同で制作した。ストリートファニチャーを制作している様⼦を,図3-2に⽰す。住⺠から材料や⼯具,そして作業スペースを提供していただき,学⽣と住⺠とで協⼒して制作した。道路上や,道路からよく⾒える私有地を借りて作業をしていると,通りすがりの住⺠が話しかけてくれ,地域を活性化させるためのファニチャーを作る制作プロセスそのものが地域を活性化させた。制作は⼀箇所に固まらず様々なところで制作することで,⾙⽥内の違ったエリアに住む住⺠とコミュニケションをとることができたフィジカルなアニケーションをとることができた。フィジカルなアクティビティを通して,先⽇のワークショップより⼀層学⽣と住⺠の距離は近づいたようだった。特に外国⼈学⽣と地元住⺠が共同でファニチャーを制作したことは,両者にとって⼤きな楽しみになったようで,後に興奮して感想を語っていた。図3-2家具を制作している学⽣と⾙⽥住⺠

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