2019実践研究報告集NO.1824
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⼀段棚板を設置することで,⽇常的にちょっとしたディスプレイとして活⽤できる⼿すりを提案した。特に居場所でなくしやすいリモコン,鍵類,薬など置いておける場所となり便利である。(図3-2)(2)ノンスリップフロア「ノンスリップフロア」は滑らない材質の床である。素材はサイザルで肌触りがよく畳に似た居⼼地の3.3新規開発したモクチンレシピすべてのモクチンレシピは,実際の現場で試作・適⽤し,現実の課題やコストのハードルを点検・解決したうえで,正式にレシピとして採⽤している。そのため,レシピのアイディアとして⽣み出されたが,研究期間中に実現できなかったものもいくつかある(図3-1)。ここでは実際に実現したレシピを中⼼に紹介する素材はサイザルで,肌触りがよく,畳に似た居⼼地の良さをつくることができる。材質はザラザラとしているので,滑ることの防⽌につながる。⾒た⽬も⽼若男⼥問わず幅広い層に訴求できる。(図3-3)ここでは,実際に実現したレシピを中⼼に紹介する。モクチン企画としては,今後も現場ごとに実験を繰り返し,正式にレシピとして公開できるように取り扱っていく予定である。(3)よっこいしょベンチ「よっこいしょベンチ」は⽞関横のデッドスペースや靴箱だったところを利⽤して靴の脱ぎ履きや休憩が靴箱だったところを利⽤して,靴の脱ぎ履きや休憩がとれるベンチを設置するアイディアである。⽼⼈ホームのリサーチなどを⾏うと,⽞関横に椅⼦を置いている部屋を数多く⾒かけた。物件の特徴にもなるように,デザインとしては⾊のついたクッション地にしており,暗く冷たい印象になりがちな⽞関に暖かさや居⼼地の良さを⽣み出すことを意図している。(図3-4)図3-1新規開発で検討されたレシピの事例(1)⼿すり棚「⼿すり棚」は棚としても活⽤可能な⼿すりである。多くのアパートで⼿すりをつけることでバリアフリー⼯事を実施するが,⼿すり単体を家中に設置すること「住みたい」と思ってもらえる空間的設えや魅⼒が,⼀般的な賃貸と同じように重要だということがわかった。そういう観点から,既存のモクチンレシピの活⽤・展開は⼗分期待できるでいかにも「バリアフリー」対応の⾼齢者のための空間に⾒えてしまい,賃貸物件のターゲットを極端に狭めてしまう。そのため本レシピでは,⼿すりの下部に⼀⽤・展開は⼗分期待できる。(3)よっこいしょベンチ「よっこいしょベンチ」は⽞関横のデッドスペースや靴箱だったところを利⽤して,靴の脱ぎ履きや休憩がとれる図3‐3ノンスリップフロアベンチを設置するアイディアである。⽼⼈ホームのリサーチなどを⾏うと,⽞関横に椅⼦を置いている部屋を数多く⾒かけた。物件の特徴にもなるように,デザインとしては⾊のついたクッション地にしており暗く冷たい印象になており,暗く冷たい印象になりがちな⽞関に暖かさや居⼼地の良さを⽣み出すことを意図している。(図3-4)図3‐2手すり棚図3‐4よっこいしょベンチ

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