2019実践研究報告集NO.1822
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写真1-3 「その他条例」研究会(2016年9月17日)図1-2みちくさ亭事業内容と運営体制以上の⾻⼦に基づき,みちくさ亭の利⽤者であるケアラーや要介護者本⼈,ケアマネージャーや看護師等の専⾨家,⾃治会や⼦ども会等の地域組織との連携により実施した(図2-2,2-3)。STEP2(3章) 地域住⺠の発案による利活⽤である。ケアラーサポートに限らず地域の声に応える形で居場所化が進むことで,ケアラーの発掘や,ケアラーサポーターの拡充に繋がることを期待するものである。STEP3 (4,5,6章) 地域浸透・連携の実践効果や意義意義,並びにこれを⽔平展開する上での課題検並びにこれを⽔平展開する上での課題検証で証である。他のケアラー⽀援の拠点の運営実態を捉えるアンケート調査や,運営者との座談会を通して実施する。 以上の活動と検証に基づいて,次の3点の考察を⽬的としており,ケアラーズカフェの普及,及び空き家活⽤による地域福祉の拡充に資する知⾒を得られると考える。⽬的1:ケアラーズカフェ定着に向けた課題の解明ケアラーズカフェの定着に向けて活⽤できる⼿法と⼀⽅で課題を明らかにする。⽬的2:地域の居場所で⾏うことの意義の解明ケアラーのみでなく,多様な⼈が集う地域の居場所でケアラーサポートを⾏う意義を明らかにする。 ⽬的3:空き家活⽤で⾏うことの魅⼒と課題の検証ケアラーサポートの拠点づくりにおいて,空き家活⽤だからこそできる事項と課題を明らかにする。2. 近隣浸透を⽬指したリノベーションとその効果2.1活動組織と内容企画の⾻⼦は当委員会メンバーと,みちくさ亭スタッフ,学⽣で検討した(図2-1)。内容は次の3点である。1)アクセシビリティの向上みちくさ亭には⾞椅⼦利⽤者や半⾝不随者など⾝体障害者が訪れていたが通りから屋内に⾄るまで体障害者が訪れていたが,通りから屋内に⾄るまでに段差が多く,簡易的に設けられた⼿摺も機能していなかった。そのため,出⼊り時には毎回複数の介助者が必要であり,このことが遠慮や,みちくさ亭へ⾜を遠のかせる原因の1つにもなっていた。また⽞関は暗くて狭く,段差も⾼いため,⾼齢者にとって靴の脱ぎ履きは容易でなかった。2)通りへの開放性の確保東に⾯する通りには,⽞関と⽞関脇洋間の窓が⾯しているものの,格⼦⼾に磨りガラスやカーテンで覆われた窓であり,内外の視線の交流はできない状況であった。近隣住⺠らが中の様⼦を伺い知ることは困難であり,このことが,訪れにくさに繋がっていると予測された。3)コモンガーデンの創出3つめにコモンガーデンという新たな仕組みの創出を掲げた。南側に⾯した約100㎡の庭には,バラやイチジクなどの花⽊が植えられている。しかしながら,当初は物置化していた。これを整え,いつでも誰でも⽴ち寄れる地域の庭として活⽤できれば,より親しみが増すことが期待された。図1-3活動スケジュール

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