2019実践研究報告集NO.1822
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7.3 空き家等活⽤で居場所づくりを⾏う魅⼒と課題・場づくりへの合意形成がシンプルかつスピーディー個⼈の所有物であるため,改修をはじめ場作りへの合意形成がシンプルかつスピーディーである。介護・医療等法⼈所有の施設や,公共施設では困難であろうと推察される特にみちくさ亭は運営代表表7-2本実践活動で得られた知⾒と考察結果あろうと推察される。特にみちくさ亭は,運営代表者である布川が所有者でもあるため,よりその傾向が⾼まったと⾒られる。賃借の場合も,活動への理解や⽇常的なコミュニケーションがとれる状態であれば,可能であると考えられる。・⽇常的に場作りが⾏われるためなわばり化が進み易いその結果,⽇常的に⼿を加えることができるという特徴を持つ。企画したリノベーション以外にも⽇常的に⼿を加えられていたのは,2.3の通りであり,このことが,利⽤者共有のなわばり化に繋がっていると考えられる。・初期費⽤や家賃等維持費⽤を抑えられる可能性があるあるケアラーズカフェは,収益性の低い事業であるため,拠点の新設(新築)や維持に費⽤はかけられない。その場合,気軽に始められる⽅法として,特に空き部屋の活⽤による住み開きが有効であると⾔える。7.4 今後の課題以上,表7-2の通り整理できるが,残された課題として,1)ヤングケアラーやダブルケアラーへの浸透,2)カフェ等飲⾷店との連携の強化,3)活動資⾦の確保として⺠間企業との連携,4)空き家活⽤の制度上の取り扱いが不安定,ケアラズカフェをはじめとした福祉転⽤は住宅に準ずラーズカフェをはじめとした福祉転⽤は住宅に準ずる扱いとする政策提案,が挙げられる。これを実現すべく,今回新たに得られた運営者らとの横の繋がりを⽣かした活動を,今後展開したいと考えている。<研究主査>・梅本舞⼦筑波技術⼤学産業技術学部講師・⼯学博⼠<研究委員>・布川佐登美NPO法⼈ケアラーネットみちくさ理事⻑・⼩林秀樹千葉⼤学⼤学院教授・⼯学博⼠<研究協⼒者>・⽥中増七みちくさ亭スタッフ宮村寿みちくさ亭スタッフ・宮村寿⼀みちくさ亭スタッフ・廣瀬幸⼦みちくさ亭スタッフ・⾦⼦幸司近隣農家・林⽥亜希⼦NPO法⼈参加型システム研究所*当実践研究報告普及版は『住総研研究論⽂集・実践研究報告集』No.46の抜粋版です。参考⽂献は報告集本書をご覧ください。

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